ロックファームで働く人たち Interview

村田 玖美

挑戦と改善で進化する生産管理

福間 淳一

現在の仕事内容を教えてください

今は、生産管理部の部長として、主に路地の畑でネギ・コーン・枝豆といった作物の栽培管理を担当しています。
現場に出で直接作業することは以前より少なくなりましたが、7名の技能実習生と5名の日本人スタッフに指示を出し、日々の生産の管理を行っています。

作付け計画は社長と一緒に立てていますが、最近では私が中心になってきています。 必ず毎週1回、生産管理ミーティングを開き、計画を相談しながら決めていくのですが、 中でも一番難しいのがネギです。現場の状況、天候などを考慮しつつ スケジュールに間違いがないかを何度も確認しながら進めています。

コーンは一度植えて1回の収穫のみですが、ネギはそうはいきません。 収穫のタイミングも複数回に分かれ、季節や天候の影響を大きく受けるため、 例年のデータがそのまま通用しないことが多いんです。 昨今の気候変動の影響も肌で感じています。
特に暑さや雨の降り方が変わってきていて、作物に良い影響はあまりないですね。 短時間で集中した強い雨は作物をなぎ倒したり、肥料を流してしまいますし、暑すぎるとネギは育ちません。

最近では1ヶ月ほど暑さが早く訪れるようになり、9月や10月の気候が大きく変わってきました。 夏のうちにネギの体をつくり、涼しくなったころに成長を経て収穫できるのが理想ですが、 そのサイクルをどう守るかが大きな課題です。

年々難しくなる農業ですが、 固定観念にとらわれずに状況を見ながら判断するのが生産管理の基本。 毎日欠かさず畑を見回り、作物の状態を確認しています。

機械を使った作業は自身で行いながら、 細かく観察し、現場の状況を把握するようにしています。

ロックファームに決めた理由は?

最初のきっかけは、実は元上司の勧めでした。
ロックファームとの出会いは、元上司経由で舞コーンを知り、京都で買ったことが始まりでした。
その後、農機メーカーで働いた経験を経て、広島で米農家をしていたときに、 元上司を通じて村田社長を紹介してもらったんです。

正直なところ、その頃は京都に行く気は全くありませんでした。 広島に家も構えていましたし、「京都は暑いし、自分には合わないだろう」と思っていたんです。
それでも元上司からは毎日のように電話があり、「断りに行く」つもりで京都に足を運びました。

京都では村田社長との面談がセッティングされており 実際に村田社長に会ってみると、その熱意と将来への強い想いに心を動かされてしまいました。 現状維持でよいと考えていた広島での農業の仕事と比べると、 ロックファームには挑戦と可能性を感じたんです。
結局、断るつもりで訪れたはずが、2〜3ヶ月後には京都に引っ越していました。

決め手のひとつは、ロックファームが「ただの農家」ではなかったこと。 ブランディング事業部があり、作物を育てるだけでなく、 商品をどう生み出し、どう流通させていくのかという視点を持っていたことにも惹かれました。
私は作物をつくるのは得意でしたが、流通や販売の仕組みには疎かったのですが、 農業の会社がワンストップで生産からブランディング・流通・販売する点に今後の農業の可能性を見出しました。

私は島根の出身ですが、以前サラリーマン時代に滋賀で5年ほど暮らしていたので、 京都は全く縁がない土地というわけではありませんでした。
それでも、この年になって京都に移住することになるとは思いもしませんでしたね。 振り返ってみれば、この決断は間違っていなかったと心から感じています。

仕事のやりがいについて

入社した当初から、とにかく失敗の連続でした。 「あれを変えてみよう」「これを試してみよう」と繰り返す中で、 少しずつ改善が実績につながっていったんです。

もともと私はハード面(農作機械)が得意で、人手でやっていた作業を機械化する提案をしました。 すると作業スピードが歴然と変わって、効率も上がりました。 自分のアイデアで現場が良くなっていくことは本当に嬉しいですね。

この会社は「失敗してもいいから挑戦してみよう」という姿勢を大事にしています。 もちろん実際に取り入れるまでには、経験豊富なメンバーとしっかり議論するので、 大きな失敗は少ないかと思いますが、何でも挑戦させてもらえる姿勢はありがたく感じております。

私はこれまでずっと農業業界一筋でした。 農機メーカーで23年、農家として5年。全国を転々としながら、いろんな農家さんに出会った経験が、 いまの自分にとって大きなデータベースになっています。春になると新入社員研修を任されることもありましたし、 今までの経験が活かせる職場だと感じております。

この仕事にはマニュアルがあるわけではありません。 それぞれが自分なりのやり方で挑戦し続けています。
だからこそ、自分の提案や改善によって会社全体が良くなっていく その実感が、私にとって仕事に向き合うやりがいを感じております。